久しぶりに会うと、甥っ子がヨチヨチ歩きが出来るようになっていた。
私のことを覚えているのか、甥っ子がヨチヨチ歩きで私に近付き、そして私にお菓子をくれた。
私は甥っ子に「ありがとうね」と言い頭を撫でると、幼い甥っ子は何か伝えようとしている。
私、「何が言いたいの?」
甥っ子の親である私の兄、「お菓子を食べろって言っているんだ」
私は甥っ子から渡されたお菓子を食べるふりをすると、甥っ子は私のことを小さな手で叩いた。
私、「どうして叩くの?」
兄、「食べたふりをしたからだよ」
幼い子が、大人のしたことを見破れるのかな?と思い、もう一度、食べたふりをしてみると、またしても叩かれた。
一緒に来ていた妻、「お菓子を食べなきゃダメよ」
私、「僕は良いよ、君が代わりに食べてあげて」
妻、「私は嫌よ、貴方の甥っ子でしょ、貴方が食べなさい」
私も妻も甥っ子から渡されたお菓子を食べたくないのは、潔癖性だから。
血の繋がりがあるため甥っ子のことはカワイイ、しかし、目に入れても痛くない私の親と違い、私からすれば甥っ子は兄の子供でしかない。
兄の子供でしかない甥っ子が直に触ったお菓子は、鼻水とかが付いてそうで食べられない。
お菓子を食べるのを諦めさせるために、甥っ子とオモチャで遊ぼうと思い、妻に「あのオモチャを取って」と頼むと、
妻、「嫌よ」
私、「えっ!?オモチャを取るだけだよ」
妻、「だから、イヤだって」
私、「どうしてイヤなの?オモチャを取るだけじゃない」
妻、「貴方にとっては身内でも、私にとっては他人よ、他人の子がベロベロ舐めたオモチャなんて触れない」
私、「オモチャなんて、水洗いをするればキレイになるだろ」
妻、「だったら、さっきのお菓子も水洗いをして食べなさいよ」
すると、私と妻の話を聞いていた兄が、「お前たち、帰ってくれる」。
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